茶室と露地
02.茶室の構成
はじめに
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❙茶室の構成 ~ ~
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❙畳 ~ 茶室の基礎知識 ~
『床の間~とこのま~』とは今日では「掛物」や「花入」などを飾る『床~とこ~』のみを指し称するが正式には「書院造」において『床』を中心に採光側の『付書院』逆側の「違棚」や「袋棚」を含めた『脇床』これらすべてをまとめ『床の間』と称します。
『書院造』では『床の間』のある方を「上座」、その反対を「下座」といい、江戸時代(1603-1868)以前の大名屋敷や城郭の御殿においては「上座」のことを「上段」、それ以下を「下段」や「中段」などと称しています。
=畳の種類=
畳には大きく分けて下記の三つの種類が上げられます。
❙京間❙
955mm×1910mm
❙中京間❙
910mm×1820mm
❙江戸間❙
880mm×1760mm
=畳の寸法=
茶室で用いる畳には大きく下記の3つに分類することができます。
❙丸畳❙
丸畳とは一畳
❙半畳❙
半畳とは二分の一畳
❙台目畳❙
台目畳は丸畳の四分の三畳
=畳の敷き方=
茶室内においては畳の敷き方も決められており、その敷く場所によって下記の通り名称と役割が決められています。
❙踏込畳❙
茶道口から【茶室】に入ったところに敷かれている畳をいう。
茶道口からすぐに足を踏込むところからこの名称となっている。
❙点前畳❙
別名【道具畳(どうぐだたみ)】【亭主畳(ていしゅだたみ)】ともいう。
亭主が点前をおこなう場所に敷かれている畳をいう。
大きさは『丸畳』か『台目畳』に限られる。
❙客畳❙
客人の座る場所に敷かれている畳をいう。
「四畳半」の【茶室】では【客畳】としての『一畳』があるが【小間】の【茶室】では『踏込畳』と『貴人畳』も【客畳】として複合されることが多くなっている。
❙貴人畳❙
別名【床前畳(とこまえだたみ)】ともいう。
「四畳半」において『床の間』の前に敷かれている畳をいう。
四畳半」でなくても『貴人座』に見立てられる畳を呼ぶこともある。
【貴人畳】は特に身分の高い客人が座る畳とされるので通常、座ることは遠慮します。
❙通畳❙
『踏込畳』から『客畳』までのあいだに敷かれる畳をいう。
亭主や客人が通る通路などになる部分で、通常は人が座ることはありません。
『炉』の場合は『踏込畳』が【通い畳】を兼ねている。
❙炉畳❙
『炉』が切られている場所に敷かれている畳をいう。
「四畳半」の場合は中央の半畳が【炉畳】となります。
❙炉 ~ ~
入炉(向炉・隅炉)、出炉(四畳半切・台目切)に本勝手、逆勝手の2種がありこれらを合わせると八通りの炉の切り方があり得るので「八炉の法」が唱えられています。
=床の大きさ=
入炉とは点前畳に切った炉のことで点前をする畳の中に炉を切ってあるので、「入炉」と呼ばれます。 入炉には客畳に寄せて切る「向炉」と「隅炉」があります。
❙向炉❙
客畳に寄せて炉を切る
❙隅炉❙
客畳と反対の方向に切る
隅炉は向切を左に移したもので利休が山崎妙喜庵で試みたのが初めといいます。
=出炉=
出炉とは点前畳に接する畳に切った炉のことで点前をする畳の外に炉が切ってあるので「出炉」と呼ばれます。出炉には、「四畳半切」と「台目切」があります。
❙四畳半切❙
四畳半切は、広間切ともいわれ、いちばん一般的な切り方です。
四畳半切は、点前畳が丸畳(一畳まるまるの大きさ)で、炉の位置は点前畳の長辺を二等分した位置から下座側に切られます。
❙台目切❙
台目切は、炉の位置は点前畳の長辺を二等分した位置から上座側に切られます。
台目切は、点前畳が台目畳の場合と丸畳の場合とでは炉の切られる位置が変わってきます。
台目切は、点前畳が台目畳でなく丸畳の場合は、点前畳の中央より上手に切るため、特に「上台目切」(あげだいめぎり)、あるいは「上切」(あげきり)ともいいます。
=勝手=
「勝手」とは「利き手」の意で亭主が動作する右手側に空間を持たせるため茶室では書院とは逆に右から採光する床の間を「本勝手」とする。
❙本勝手❙
本勝手は点前座に座る亭主の右側に客が着座する構えをいいます。
本勝手は右勝手、順勝手などともいいます。茶の湯の「本勝手」(右勝手)では、客が主人の右手に座る茶席のかたちとその点前を指す。
❙逆勝手❙
逆勝手は点前座に座る亭主の左側に客が着座する構えをいいます。
逆勝手は非勝手ともいい、古くは左勝手や左構などともいいました。
茶の湯の「左勝手」(左勝手)では、客が主人の左手に座る茶席のかたちとその点前を指す。
=その他=
炉の切り方については下記のような切り方もあります。
❙大炉❙
大炉は一尺四寸より大きい炉で、裏千家十一世玄々斎が北国の囲炉裏から好み「大炉は一尺八寸四方四畳半左切が本法なり。 但し、六畳の席よろし」とし、一尺八寸四方で逆勝手に切り、逆勝手での点前があります。
❙長炉❙
長方形の炉で水屋などに用います。
❙丸炉❙
円形の鉄炉で水屋の控え釜などに用います。
❙天井 ~ ~
茶室における天井には狭い茶室内に変化を持たせいかに空間を広く感じさせるかの工夫がなされておりまた天井の変化により亭主と客人の座る位置をあらわします。
❙平天井❙
天井面が水平になっている天井の総称です。
❙落天井❙
『平天井』が二段造りとなっている場合、低い方の天井のことをいい「下り天井」ともいう。
客座に対して、点前座を一段低くすることでへりくだった気持ちをあらわしています。
❙掛込天井❙
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❙舟底天井❙
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❙化粧屋根裏❙
「庇」が室内に貫入して屋根裏の構成を室内に見せて『傾斜天井』となっているものをいう。
天井を張らずに「垂木」の上に「木舞」・「裏板」など屋根裏を天井に見立てたもので斜面が加わることによって室内に高さをつくり出しています。
また『平天井』と組み合わされる場合は掛込天井ともいい、化粧屋根裏に『突上窓』をあける場合があります。
❙竿縁天井❙
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❙格天井❙
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❙網代天井❙
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❙鏡天井❙
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❙席天井❙
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❙屋根板天井❙
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❙簾天井❙
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❙土天井❙
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❙貼付天井❙
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❙引違天井❙
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❙砂摺天井❙
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❙一崩天井❙
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❙窓 ~ ~
茶室の窓は室内の採光と通風、眺望という実用性のみならず、壁面の意匠も考えて設けられている。
茶室の窓の代表的なものは以下の三つがあげられます
❙下地窓❙
【塗さし窓】【塗残し窓】【かきさし窓】ともいう。
土壁を塗残し下地を見せたまま仕上げた窓を指しす。
壁面のどこにでも設けることが可能で、構造形式としては【茶室】独特のものです。
❙連子窓❙
窓の外側に縦または横に竹や木の連子を打ちつけた形式の窓で茶室ではほとんどが竹を用いた竹連子の形式となっている。
❙突上窓❙
茶室の屋根に切り開けた天窓で覆い戸を木か竹の突上げ棒で開閉させ支えることができます。
茶室内の採光や換気に役立ち、主に『掛込天井』の中央に設けられることが多いです
❙出入口 ~ ~
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=亭主の出入口=
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❙茶道口❙
別名「勝手口」「亭主口」
茶道口とは亭主が点前をおこなう際に出入りする出入口です。
茶道口には亭主が点前座に直線で入室する『背口』と点前座の横から入室する『腹口』があります。
小間における『茶道口』は「方立口」「火燈口」「袴腰口」「通口」「釣襖」などの形状があり広間では障子や襖を用います。
❙給仕口❙
別名「通口」「禿口」
『給仕口』とは亭主が点前以外の際に利用し、懐石などの給仕をする際に出入りする出入口です。
通常の『給仕口』は「火燈口」にするのが通例ですが流儀により「袴腰口」の場合もあります。
=亭主の出入口(形状)=
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❙方立口❙
『方立口』とは茶道口に用いられる出入口の形式の一つ。
「方立」を立て鴨居と敷居により開口部を構成し水屋側に片引襖を設けます。
『方立口』の襖は縁のない太鼓張で引手は「切引手」になっています。
※方立=円柱や柱のない壁などに建具を取り付けるために立てる縦長の角材
❙火燈口❙
別名「火頭口」「櫛形口」
『火燈口』とは給仕口に用いられる出入口の形式の一つ。
「方立」は設けず上部を半形状に抜いた壁を設け、廻縁を奉書紙で貼り、水屋側に鴨居を設け片引襖を設けます。
『火燈口』の襖は縁のない太鼓張で引手は「切引手」になっています。
『反古張席』『今日庵』『官休庵』。
❙袴腰口❙
『袴腰』とは給仕口に用いられる出入口の形式の一つ。
「方立」は設けず上部を台形状(袴腰形)に抜いた壁を設け、廻縁を奉書紙で貼り、水屋側に鴨居を設け片引襖を設けます。
『袴腰口』の襖は縁のない太鼓張で引手は「切引手」になっています。
遠州好とされています。
❙通口❙
『落掛釘』とは吊花入を掛けるために落掛の中央正面(外側)または裏側(内側)に掛けるために設ける釘。
『千家開祖/抛筌斎千宗易(利休)(1522-1591)』は内側に『千家三代/咄々斎元伯宗旦(1578-1658)』外側に設けたという。
❙釣口❙
『釣襖』とは、茶道口に用いられる出入口の形式の一つ。
上部のレールに襖を吊り片引にて開くものと柱に蝶番を付け、襖を吊り片引きにて開くものがある。
表千家「不審庵」
=客人の出入口=
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❙躙口❙
『躙口』とは小間の茶室において客人の出入するために設けられた片引戸の出入口。
その昔『千家開祖/抛筌斎千宗易(利休)(1522-1591)』が家屋の小さな戸口より出入する漁夫の姿を拝見し創案されたといわれています。
また狭い間口のため、武人の帯刀による入室を不可能とさせ茶室内での身分平等を唱える役割を担っていた。
『躙口』は茶室の隅に設けられ、床に向って作られることが多く、「貴人口」と『躙口』を併設する場合は、隅を挟んで直角の位置に作られるのが一般的です
❙貴人口❙
『貴人口』とは「躙口」が用いられる以前に設えられた出入口で身分の高い客人が立ったままの姿勢で茶室に入れる出入口。
『貴人口』は入れ違いの二枚の襖または障子からなります。
厳密には部屋つづきから入室するものは『貴人口』ではなく、土間などから座敷へ上がる「上口」を指します。
❙屋根 ~ ~
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❙仕切壁 ~ ~
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❙中柱 ~ ~
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❙仕付棚 ~ ~
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❙洞庫❙
道具畳の勝手付に仕付けられ、亭主が点前座から使用できるように考案された押入式の仕付棚。
元来、老人など立居不自由な者が使用し、点前作法が決められている。
また道幸という人が創意したとも伝えられ、道幸、道古、堂庫、道籠とも記されていた。
総体は高さ二尺三寸()横二尺二寸()で、杉板の引違戸で棚板が一段通り、柄杓釘が打たれている。他に置き運び可能な「置洞庫」や水を流せる「水屋洞庫」が考案されています。
❙釣箱棚❙
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❙蛤棚❙
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❙焙烙棚❙
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❙大釣棚❙
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