茶道入門
05.御抹茶
はじめに
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❙抹茶とは? ~ 抹茶の製法 ~
抹茶とは茶道で飲まれる粉末状のお茶のことです。 抹茶用のお茶は茶の葉を摘む前に『覆下茶園』という霜除けを兼ねた藁や専用の黒いシートなどで覆いをし茶摘みの二週間ほど前からは直射日光が当たらないようにした茶畑で栽培された新芽だけを摘みます。
日光を遮ることによって葉に含まれる『葉緑素』が増え茶葉の色が濃くなります。
また茶葉に含まれるカテキンの生成が抑えられるので苦みが抑えられたまろやかな風味のお茶ができます。
その後、摘んだ茶葉をムラのないように蒸気で蒸して乾燥させ選別します。
これで『仕上茶』となり『仕上茶』を『石臼』で挽き粉末状にすれば抹茶の完成となります
❙濃茶と薄茶 ~ ~
抹茶には濃茶と薄茶があり一般的に『茶道』・『抹茶』などのイメージから連想されるのは薄茶を指すのがほとんどですが製茶方法においての違いは特にありません。
苦みや渋みの少ない高級なものが濃茶にそれ以外のものが薄茶と選別されます。
よって現在、各茶舗にて濃茶として市販されている抹茶も薄茶として点てることができます。
『仕上茶』にして『茶壷』に詰められるときに濃茶は紙袋詰めにされますが薄茶はその隙間に詰められます。
❙濃茶❙
濃茶(点前)では客人の人数分の抹茶を一つの茶碗に練り全員でいただきます。
❙薄茶❙
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❙昔と白 ~ ~
茶銘の末尾についている「昔」、「白」という表現は、現代では濃茶と薄茶の区別として用いられています。しかし、本来は「昔」だけであり後になって「昔」に対して「白」という表現が用いられた。
「昔」という字は、最上級の茶の初摘みを行うといわれる3月20日 (旧暦)(廿日)の「廿(にじゅう)」と「日」を組み合わせたものとの説がある。
「白」という表現は、三代将軍家光の時代に見られ、当時の大名茶人が盛んに「茶を白く」と宇治茶師に求めたことがきっかけといわれる。当時の「白く」という表現が何を意味していたかは不明である。
古田織部は青茶を、小堀遠州は白い茶を好んだという記録が遺されている。
宇治では、白と青の違いは茶葉の蒸し加減によるとされておりおそらくは嗜好の移り変わりを示すものと考えられる。
また業界の一説では、茶の製茶過程において特に初摘みの新芽に白い産毛が入ったものが多く見られることがあり、そのような貴重な新芽を用いたお茶はふわふわとした白い産毛が入るお茶となることから、その茶を「白」と呼んでいたのではないかとしている。
銀座平野園(創業明治16年・東京銀座)には『御園の白』という銘の濃茶が明治時代から今日に至り存在する。当時の店主、草野話一は明治天皇に献上する抹茶の銘を考えていた際、濃茶に用いる上質な茶葉を臼で挽くときに臼の周囲に特有の白い輪が広がることから茶銘を『御園の白』と名付けた。 また明治天皇が病を患った際、草野話一は銀座の地にて自ら臼を挽いて製造したという。
❙点前 ~ 茶を練る?点てる? ~
茶道に入門するとまず習うのが薄茶点前であり濃茶は「練る」、薄茶は「点てる」といいそれぞれの点前も異なります。
はじめは『お茶(抹茶)』だけを飲むと苦味を感じますが、茶席ではお茶を飲む前にお菓子を頂くのでお菓子の甘みとお茶の苦味で非常においしくいただけます。
また茶事の中では炭点前→懐石→主菓子→濃茶→干菓子→薄茶となり茶事の中では濃茶と薄茶の両方のお茶をいただきます。
茶道において濃茶(点前)は格式の高いものとされており、使用されるお茶碗は樂焼の樂茶碗のように柄が入っていない格式の高いものを使用します。
また濃茶(点前)では客人の人数分の抹茶を一つの茶碗に練り全員でいただきます。
❙御好抹茶のご紹介 ~ ~
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❙表千家❙
❙即中斎宗匠御好
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深瀬の昔 (山政小山園 詰)
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栂乃尾 (山政小山園 詰)
❙而妙斎宗匠御好
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戸の内昔 (上林春松本店 詰)
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小松の白 (上林春松本店 詰)
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吉の森 (上林春松本店 詰)
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妙風の昔 (丸久小山園 詰)
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三友の白 (丸久小山園 詰)
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彩雲 (丸久小山園 詰)
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吉祥 (丸久小山園 詰)
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葉上の昔 (山政小山園 詰)
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栂の白 (山政小山園 詰)
❙猶有斎御家元御好
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栢寿の昔 (祇園辻利 詰)
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大雄の白 (祇園辻利 詰)
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橋立の昔 (上林春松本店 詰)
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三日月の白 (上林春松本店 詰)
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彩鳳の昔 (丸久小山園 詰)
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友久の白 (丸久小山園 詰)
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水明の昔(山政小山園 詰)
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音羽の白(山政小山園 詰)
❙裏千家❙
❙鵬雲斎大宗匠御好
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豊栄の昔 (祇園辻利 詰)
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萬風乃の昔 (祇園辻利 詰)
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寿松ノ白 (祇園辻利 詰)
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華の白 (上林春松本店 詰)
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翔雲 (上林春松本店 詰)
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祥宝 (上林春松本店 詰)
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松雲の昔 (丸久小山園 詰)
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慶知の昔 (丸久小山園 詰)
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瑞泉の白 (丸久小山園 詰)
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珠の白 (丸久小山園 詰)
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喜雲 (丸久小山園 詰)
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松柏 (丸久小山園 詰)
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葉室の昔 (山政小山園 詰)
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神尾の昔 (山政小山園 詰)
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苔の白 (山政小山園 詰)
❙坐忘斎御家元御好
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壷中の昔 (祇園辻利 詰)
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長久の白 (祇園辻利 詰)
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嘉辰の昔 (上林春松本店 詰)
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緑毛の昔 (上林春松本店 詰)
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五雲の白 (上林春松本店 詰)
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双鶴の白 (上林春松本店 詰)
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松花の昔 (丸久小山園 詰)
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清浄の白 (丸久小山園 詰)
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千里の昔 (山政小山園 詰)
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悠和の昔 (山政小山園 詰)
❙武者小路千家❙
❙不徹斎御家元御好
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嶺雲の昔 (祇園辻利 詰)
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翠の白 (祇園辻利 詰)
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翠松の昔 (丸久小山園 詰)
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祥風 (丸久小山園 詰)
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宇治上の昔 (山政小山園 詰)
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奏の白 (山政小山園 詰)